贈り物のマナー

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お祝い事、お中元、お歳暮などの贈り物、大事な人への贈り物など、いろいろな場面での贈り物があります。
ここでは、まず基本的な贈り物のマナーを知っておきましょう。

相手のことを考えた贈り物

贈り物をするときにいちばん大事なことは、
「おめでとう!」「ありがとう!」と相手に伝えることではないでしょうか?

自分の好みの物や自分がほしい物を贈っても相手に喜んでもらえるとはかぎりません。
相手のことを考えることも大切ですね。

相手の好み、家族構成、生活様式、年齢などを考慮して、贈り物を贈りましょう。
一人暮らしやお年を召した方に、日持ちのしないものを大量に贈るのは、迷惑です。
お酒を飲まない方、お菓子を食べない方、辛い物が苦手な方など、わかっていたらそれは避けますよね。
お子様、お孫さんなどといっしょの大家族の方へ送る場合は、
数も考えた方がいいですね。一人だけ、お菓子がなかったら寂しいものです。

また、相手に負担になるような金額のものを贈るのも避けたほうがいいです。
相手が、お返しに悩んでしまいます。
     

贈り物を託送(デパートやお店から贈り物、宅急便で送る)の場合               

贈り物を手渡しできればいいのですが、贈る側も贈られる側も忙しいと思います。
かえって持参されるより、送ってもらえるほうがいい方も多いでしょう。

その場合、デパートやお店から送ってもらったり、自分で宅急便で送りますね。
このとき、気をつけなければならないのは、
品物が届く前に、はがきや手紙でメッセージを送ることです。
いきなり品物が届いて、ビックリするのもサプライズかもしれませんけど、
やはり、メッセージに感謝の気持ちを書いて相手に伝えた方が相手もとまどいません。
品物にメッセージを同梱してもいいと思います。

手紙を出し忘れてしまったら、せめて電話やメールで連絡しましょう。

日持ちのしない物をどうしても、送りたい場合は、
相手が在宅しているかの確認も電話でしたほうがいいと思います。
もしかして、旅行中の場合もありますからね。             
昔からのしきたり                                              
贈り物には、数や品物のしきたりがあります。
最近では昔ほど気にする方は少なくなりましたが、年配の方やしきたりを重んじる方もいらっしゃいます。
せっかくの贈り物ですから、しきたりを知って、贈りたいものです。
本人が希望される贈り物でしたら、気にしなくて大丈夫です。

○贈る物の数
慶事は、奇数、弔事は、偶数とされています。
「四」「九」は音が「死」「苦」と同じため、贈り物には嫌われます。
ただし日本では「八」は偶数でも末広がりで縁起がよいといわれ、
慶事にも使われます。

○目上の人へは
目上の人に下着など直接身につけるものや、靴などのはき物は、
「踏みつける」という意味があるので贈るのはやめましょう。


○新築祝いには
新築祝いには、火事を連想させるので、灰皿、ライター、ランプ、キャンドルなど、
火事を連想させるものは避けましょう。

○結婚祝いには
「縁切り」を連想させるので、はさみ、ナイフ、包丁などの刃物は贈りません。
また「壊れる」陶器やガラス製品、鏡もタブーでしたが、相手が望んで喜ばれるケースもあるので、
相手から希望されたら贈ってもかまいません。


あと、病気のお見舞いには、「病気が根付く」と連想されるので、
お見舞いに鉢植えは持っていかないようにしましょう。

                                 
参考文献:『「贈る」と「お返し」のマナー』(株)主婦の友社 監修:松本繁美