- 仏式の香典返し
三十五日か四十九日の忌明けを迎えたころに贈ります。
香典返しは、いただいた金額の3~5割相当の品物をあいさつ状を添えて贈りますが、高額の香典をいただいた場合は、目安にこだわらずに、少し高額のお返しを贈ればいいとされています。
香典返しのかけ紙の表書きは、黒白かグレーの水引に、「志」または、「忌明志」とします。関西では、黄白の水引に「満中陰志」とすることがあります。
- 神式の香典返し
五十日祭(亡くなって五十日目)の忌明けを迎えたころに贈ります。
香典返しのかけ紙の表書きは、銀1色または黒白の結び切りの水引に、「志」または、「偲草」「しのび草」とします。
- キリスト教の香典返し
キリスト教では、もともと香典や香典返しの習慣はありませんでしたが、「お花料」をいただいた方には、死去1か月後の記念日や記念式に、記念の品を贈ることが多いようです。
かけ紙には、「昇天記念」(カトリック)、「召天記念」(プロテスタント)の他、「感謝」「志」とします。
- 香典の礼状
このたびは父の死去に際しまして、お心のこもったお悔やみ状と過分な御香料をいただき、
誠にありがとうございました。
闘病生活は約○年におよびましたが、進行は非常にゆるやかなものでした。
病状が悪化したのは最後のひと月ほどのことで、天に召される○日前まで、
家族とともに自宅で過ごしておりました。
それが私どもにとってはせめてもの慰めです。
今は一日も早くこの悲しみを乗り越え、家族が元気に暮らしていくことが、
何より父への供養になるものと思っています。
父が生前賜りました御厚情に改めて感謝いたしますとともに、
今後も私たちに変わらぬ御指導いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。
参考文献:『「贈る」と「お返し」のマナー』(株)主婦の友社 監修:松本繁美
日本郵便 冠婚葬祭の文例